その気持ちは、憎まれた人を死ぬさせることもできる。
これは今まであまり言わないようにしていたけど・・・
私の親戚の叔父さんは、人間の呪いによって、亡くなってしまった。
その叔父さんの家と隣の家のおばさんは、いつも喧嘩をしていた。
「ここまでがうちの土地だ!」と、言って、家と家の境界線のとこに
入れてある木で出来た棒を、そのおばさんはいつも自分の土地を
多くさせるために、棒を動かしていた。だから朝になると境界線の棒が
わたしの叔父さんの家の土地の方まで入っていたりした。
それに怒ったおじさんと隣のおばさんが毎朝喧嘩をしていた。
そんなある日、隣の家のおばさんは自分ちに何か悪いことをする僧侶を呼んできて、
ずっとピリット(読経)をやっていた。それは一週間ぐらい続いた。
私もその時は近くに住んでいたから聞いたよ。
ずっと聞こえるから、私たちも「何かヤバイ!」と気づいて、サーッタラのところへ行った。
サーッタラは神様の力で何でも見える人のこと。
そのサーッタラは「隣の家の女性が悪い儀式をしている。それは君たちの叔父さんを死なせてしまう呪いだ。その証拠は~~の木の下を掘ってみて。玉子とオレンジと~~が埋めてある。それは隣の女性がやっている呪いのものだ。
早くしないと君たちの叔父さんが!」とサーッタラはあわてて言った。
家に帰って、言われたところの木の下をほってみると、本当にそれが入っていた!
それを取り出して、私たち(って言っても私はまだ小さかったから、私たちのおばあちゃんとか)は、呪いの効果をなくさせる儀式をした。だけど、もう遅かった。
私たちの叔父さんは、その数日後に本当に亡くなってしまった。
でも呪いの儀式は、それをやった人にも返ってくる。
その後、その女性は頭がおかしくなったし、その息子も何か変なふうになってしまって、
みんな家から出て行ってしまった。その後そこに住む人もいない。
不思議に思うかもしれないけど、こういう呪いとか、お願いごとをする儀式は、
スリランカではしょっちゅうやっている。
その呪いの儀式はヒンドゥー教の神様の「シバ」の力を借りてやると言われているけど、
それを奥さんの陽子ちゃんに言うと、それは本当は違うと言った。

【シバ神と奥さんのパールヴァティと、その子供のガナデイユ】
ヒンドゥー教の神様は人々を助けるためにこの世界に降りてくるから、そんな悪いことをするために、悪い気持ちを持った人には力を貸してあげない。儀式をするとき、「シバの神様」を呼ぶけど、本当にそこに来るのはシバ神じゃなくて、そこらへんにいる悪い精霊たちが集まってくるんだと陽子ちゃんが言った。
そうかもしれないと私も思った。
でも本当にそんな儀式をしてしまって、人を死にさせるまで
人間の強い悪い気持ちが一番おそろしい。
実はスリランカの私の実家も隣の家の女性がちょっといやだった。
喧嘩というわけじゃないけど、隣の家のおばさんのジェラスのようなものが色々あって、そういうのがいやだったんだ。
スリランカでそれを奥さんの陽子ちゃんに言うと、陽子ちゃんはわざとその家に行って、その隣の家のおばさんと話をして、その家の人たちの写真を撮ってあげて、後で送ってあげたりしていた。私たちは隣の家に行かないでと言ったけど、聞かなかった。
陽子ちゃんは、今考えるとやっぱりハリィ。ハリィは正しいだよ。
いやな気持ちを持っている人たちと、それを続けるより、わざとそこに行って、仲良く話をして、その人たちのいやな気持ちを少なくさせると思う。
サーッタラは陽子ちゃんの中には「ガナデイユ」(ガネーシャ)の智慧が入っているから、正しいことをできると言ったけど、それもやっぱり当たっていると思った。人間の憎む気持ちをチェンジさせるのは、やっぱり人間だと思う。敵がいたらわざと笑顔を見せないといけない。
私には陽子ちゃんのようなガナデイユの智慧や、仏陀のグナはたくさんないけど、
よく私は友達から「笑顔がいい」と言われる。
もし敵がいてもこれからはコンフーじゃなくって笑顔で戦おうと思う!
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